スケジュール帳を見ると、今週は見事に、
音楽漬け!
第一弾は、ガムランワークショップ。
毎年、
福岡で開かれている
アジアンマンス。
http://www.asianmonth.com/その一環として、筑紫女学園大学で、
ガムランワークショップが開かれたので、それに参加したのです。
筑紫女学園には、
アジア文化学科というのがあるんですね。
http://www.chikushi-u.ac.jp/asia/index.phpその学科の先生と、生徒さん、そして先生のインドネシア人のご主人がご指導くださいました。
我々は、バリ旅行の際に、一度体験しているのですが、
もはやそれも10年ほど前。
まず最初に、大学の皆さんの演奏。気持ちいい〜。
こちらで練習されているのは、ガムランでもジャワのもの。
ジャワのガムランは、宮廷音楽として栄えてきたものなので、
とても優雅で
ゆったりしています。
(バリのものは、もっと激しく、テンポも早いのです)
ガムランは、聴いているだけでも気持ちいいのですが、
楽器自体の装飾も、大変美しく、それを見ているだけでも、
なんともいえない、贅沢な気分になってきます。
演奏前に、学生さんが、
果物とお花を持ってきました。
これはたぶん、神様に捧げるものだと思われます。
バリでも、毎日行われていました。
写真の後ろ、
大きな銅鑼のようなものは、
そのまんま、銅鑼のような低く大きな音のする、ゴングです。
手前の鉄琴のようなものが、もっともガムラン的なイメージの楽器、
これらをサロンというそうです。
ふたをかぶせたお椀のような形のものもあります。

こちらは、先ほどの鉄琴型のものと違い、音階順に並んでいません。
また、普通楽器は、大きさで音程の高さが変わってきますが、
これはそうではなく、大きくても音の高いものもある。
音程の差は、お椀のふたの部分の高さによるようです。
(ふたの部分が、平たいと低い音、ふたが厚いと高い音になります)
って、勝手におわんとかふたとか(笑)
これらの楽器は、すべて青銅でできています。
青銅なんて、普段あまり身近にはないですね。
歴史の時間に出てきたな〜、くらいの感覚。
どれも手で打ったり、彫ったりして作られたもの。
楽器として叩いていくうちに、安定していくんだそうです。
先ほどの、お椀型のもの、ひっくり返して中身を見せてもらいました。

見事に空洞。しかし、けっこう分厚いです。
鉄琴状のものも、台に並べられたものと、
下に、共鳴の筒がつけられたものと2種類あります。
(シロフォンみたいなものですね)
奏法ですが、
打楽器ですので、当然マレットで叩いて音を出します。
よく見ていると、一人以外は、みんな布巻きのマレット。
この一人は、曲のいわゆるメロディ的な部分を叩く人でした。
この人のみ、かたいマレット、水牛の角だそうです。
バリのものは、このかたいマレットで、キンキンやる感じで、
なるほど、だからジャワのは、
このようなまろやかな優雅さが出るのか。
そして、鍵盤を叩いた後、必ずミュートします。
鉄琴状のものは、まず右手で叩く→次の音を叩くときに、同時にさっきの音をつかんでミュートする、
というやり方です。
簡単そうで、意外にこれが難しい。
神経衰弱のようです。
前の音のことを忘れてはいけないのです。
短いセンテンスではできても、これ以上長いものは頭がついていけない気がしました。
お椀状のものは、叩いたマレット自体でミュートします。
叩いた後、そのまま楽器に当ててミュート。
ずっと見ていたら、ミュートしないのは、後ろのゴングだけでした。
ゴングの低い音だけが、ドローンのように残ります。
この日、練習したのは「スエ・オラ・ジャムウ」(正確じゃないかも)
という曲で、「お久しぶりですね」という意味だそうです。
どんどん展開していくわけではなく、
1台が前奏的な部分をちょっとやって、
あとは、ずっと2小節の同じフレーズの繰り返し。
基本的には4拍子です。
指揮者はいないので、先生のご主人の叩く太鼓がリードを取ります。
この太鼓(手で叩く)のテンポに合わせて、
自然とだんだん早くなったり、最後はどんどんゆっくりになったり。
セッションのような感じです。
簡単なようですが、繰り返しているうちに、ぼーっとなってきて、
あっと間違えたり。
また、楽器ごとに入る場所が違います。
鉄琴系は、四分音符で4つづつ叩いていき、
お椀(大)は、2、4拍目など、偶数拍のみ。
お椀(小)は、裏打ちです。
この人たちの音が入るため、音が複雑に?というか、
細かい音符の演奏をしているように聞こえますが、
実はそれぞれは、シンプルなんですね。
後ろの小さなゴングみたいな楽器は、3、5、7拍めを叩く。
ただそれだけのことなのに、かなり必死。

大きさは違っても、それぞれそんなに大幅に音は変わりません。
なのに、先生はさすが、
「あ、1拍目は叩かないのよ〜」
などと、耳ざとく指摘されます。すごい!!
ふと気付きましたが、ハモリは一切ありません。
マレットは一応、二本あるようですが、
同時に二つの鍵盤を叩く、ということはないようです。
音階は、5音音階。ピアノで言うと、ドミファソシドみたいな感じ。
沖縄とよく似ています。
しかし、平均律でいう全音・半音の幅はやっぱり少し違って、
半音の幅が広いので、慣れるまではつい気になってしまいました。
よく考えれば、5つに分けているわけだから、そうですよね。
いかに自分の耳が、西洋音楽で育ったかを思い知りました。
先生のお話がとても心に残りました。
「ガムランは、ただの音ではなくて、
音を振動として体で感じるもの」
そうなんです、もちろん、日常の音すべては振動によって成り立っていますが、
それを意識することはめったにありません。
ガムランの楽器は、じかに触りますので、
その震えを当然、体感します。
(その震えを止める、ということが、音をミュートするということですから)
また、ゴングなどはくりぬかれた内側から聴くのと、
叩く側から聴くのとでは、音色も違うし、
ビブラートの幅がうわんうわんと広いのも、とてもよくわかります。
まさに「音」自体を感じることができるんですね。
「指揮者がいないから、リーダーにみんなが自然に合わせる」
お互いの音をよく聴き、合わせようという気になる。
これは、なんだか今の日本にかけていることみたいです。
尊敬すべき、頼るべきリーダーがいて、
その人を信頼して、寄り添っていく。
それぞれ自由にやっていても、肝心な時は、リーダーがまとめる。
音楽にも、国民性が現れるんでしょうかね。
とてもいい体験をすることができました。
ぜひまた、参加したいと思います。