私の住む町「久留米」は
ほとめきのまちなのだそうです。
ほとめきとは、方言で
おもてなし、という意味だそう。
やわらかい響きでいい言葉だなーと思います。
久留米のまちを旅して楽しんでもらおう、と、
平成20年から始まった、久留米まち旅博覧会。
地域発信の、体験・交流・学習のプログラム。
・・・といっても、全然かたくるしいものではなくて、
ちょっとやってみたい、普段できないものを体験できる、美味しいものが食べられる、
というものばかり。
http://www.kurume-machihaku.com/今回、初めて予約してみました!
久留米の伝統・籃胎(らんたい)漆器の工房で作る
職人と一から作る秋色の「Ran−dish」末吉籃胎漆器さんにて。

籃胎漆器は、昔はうちに必ずあったものです。
お盆とか、お茶菓子入れ、箸など、今でもよく見かけます。
しかし、生活様式が変わって、籃胎漆器を使う家庭も少なくなっているようです。
(我が家にもないです・・・)
作れる人がいなくなったり、中国産のものが増えたりして、
国産の竹を使った手作りのものは、本当に少ないのだそうです。
この末吉さんが、もっと使いやすく、と考案したのが、
Ran−dish、白い籃胎漆器です。
などと、ギャグを交えながらのお話を聞いた後、
さっそく取り掛かります。
籃胎、という漢字の通り、竹でできているんですね〜。
これを

細く割って、さらに薄く削り、平べったい竹ひごみたいなものを作ります。

この削る作業からさせていただきましたが、
むー、難しい。
けっこう力がいる、かと思えば、あまり力任せにやっても、厚さがむらになってしまう。
ふんっとおなかに力を入れて・・・

その薄い竹ひごを、組んでいきます。
織物のような感じで、3つ行ったら、3つ下をくぐらせて・・・と編んでいくのです。
それを、だんだんずらしていくと、あの模様になるのですね。
(アジロ編みというそうです)

呪文のように、123、で下を123、次は上で123・・・と
ぶつぶつ言いながら、参加者全員だんだん無口になっていきます。
数えているのに、なぜか間違え、何度もやり直す、の図。

間違っていなければ、ちゃんと斜めの模様になっていきます。
わー慣れてくると、楽しい!ずっとやっていたい!

Ran−dishは、その名の通り、
ちょっとケーキを食べたりするときに使うお皿、のように使える籃胎漆器。
なんとなく、できてきましたよ〜。

あとは、工房で色塗りをしてくださって、このようになるそうです。

楽しみ〜〜!!
この後、研ぎ出しという作業をするのだそうです。

漆を塗った後、竹の編み目に沿って削って磨いていくのです!
あの籃胎漆器独特の模様は、このように作られるのですね〜!

作る過程を見てみると、ホントに手間がかかっていて、
でも、それだけにできあがった物は、とてもキレイで光っています!!!
今まで、そもそも籃胎漆器をそんなにじっくり見たこともなかったのですが、
改めてこうやって見てみると、味わいがあって素敵です。
工房には、いろんな籃胎漆器が飾られています。
昔ながらのもの。このお菓子入れがすごくモダンで素敵。

なにに使うかで、また感じが違いますね。
トランク。カッコイイ〜、ほしい!

箸置き
このように、下に塗る色、上にかける色で、ずいぶん感じが変わります。
左:下に赤、上に白
右:下に赤、さらに黄色、上に緑

私たちのものも、自分で色を選ぶことができ、
参加者みんな、さんざん迷いながら、それぞれの好みの色を選びました。
後日、研ぎ出しをするそうなので、またその作業も楽しみです〜〜。
末吉さんは、たくさんのメディアでも紹介されていて、
各地の物産展などにも招待され、ご活躍されています。
道路に面した工房、あちら側は小学校です。
学校帰りの子どもたちや、近所の方が入れ替わり立ち替わり、声をかけて行きます。
なんかいいなあ〜〜。
http://www.youtube.com/watch?v=g2GXZ6ldvxc