2011年05月17日

白と黒

ええ??ウィノナ・ライダー出てたの????









ということで「ブラックスワン」観てきました。


NEC_2446.JPG




できるだけ、露骨にネタバレしないように書きます!(笑)








とにかく、音楽が美しい!
(まあ、当たり前と言えば当たり前ですが)

そして、舞台上のダンサーの息使い、トゥシューズの音、衣擦れの音、
音がリアルに彼女たちを表現している。

バレエは、一見優雅なんだけど、
まさに「白鳥」で、水の中では必死に足をばたつかせている。
それもかなりハードに。

ダンサーたちの筋肉ってすごいよね!
だって、あの運動量すごいもん・・・
でも、お客さんには、それを感じさせないように見せないといけない。

この映画では、それをステージ上から見せることで、
「白鳥」たちの本当の姿を見せているのかなと思います。
だから、物語だけでなくて、バレエってこうやってできてるんだ、
という楽しみ方もできます。







清純派なニナ(ナタリー・ポートマン)が、黒鳥を演じる。
黒鳥を演じることができなければ、プリマになれない。
だけど、ニナはどうしたって白鳥でしかない。
黒鳥は、男を誘惑する、官能的なキャラクターだから。




これって、バレエじゃなくて音楽の世界でもそうだと思うし、
女優さんとかでもそうだと思います。
その人の持つイメージって、やっぱり強いんですよね。




私も、選曲するときに、やはり自分の中にない性質の女性の歌は、
なかなか選べません。
だって、感情移入できない・・・
(なのでいつも、フラれました系ばかり歌ってしまうのですお)




若い頃、男に媚びる女や、男なしで立っていられない女を毛嫌いしていました。
私はそうなりたくない、いやなるわけがないと思っていました。
実際、ならなかったのですが、大人になってみると、
それはとてもかわいくないということもわかるようになりました。
そういう女も、まあしかたないな、というか。

それって、認めたくないけど、嫉妬だったり、
もしかしたら憧れなのかもしれない。





ニナは、その上、「母親」という呪いにもかかっています。
自分は、母親が成しえなかったことを背負わされている、
それを負担に感じながらも、でもがんばることでほめられたいとも思っている。

悪魔の呪いの魔法で白鳥に変えられてしまったオデット姫のように、
ニナも、プリマにならなければならないという強迫観念にかられているように思えました。

そのためには、魂も売らないといけないのです。
男も薬もマスターベーションも女性との一夜も、プリマになるためならなんでもするニナ。
そして、虚実の境がわからなくなっていく・・・

プリマになりたかったのか、それとも自由になりたかったのか・・・
そして、そうまでして勝ち取った(?)主役の座だけど、
それは彼女にとっての本当の幸せなのか・・・





ニナの努力は、芸術を極めようと思ったら、珍しくないかもしれません。
どの世界でも、このような子はいるだろうと思います。
そうやって、超一流になっていく、というより、
そうじゃないと、超一流にはなれないのです。






だから、私は超一流じゃないのか〜(はうっ)






簡単に言ったら、一人のバレリーナの成長していく、
その中で精神を病んでいくという映画。

実は、中盤まで観て、もしかしてこれは・・・つまんない展開かも??
と思っちゃったんですが、




ニナが妄想に取りつかれながら、ステージを務め、
失敗してしまうところあたりから、
とても人ごとと思えなくなってきました。

観ながら、いやな汗をかいてしまいました!!
ステージ立つって、なんておそろしいことなんだろう!!
なんか最近、ちょっと忘れてましたが、
ものすごくおそろしくなってきました・・・
客席いっぱいのお客さんとか!!
みんながこっち見てる、とか!!
スポットライトが当たってる、とか!!
その中で、ベストを尽くさなきゃいけないとか!!!!




無理!!!!!!




肉体的に痛いシーンとか、ちょっとグロなシーンとかあって、
ホラーみたいに言われてたりするけど、
そんなこと全然なくて、

私は、そこが一番怖かった!!!!






けっして、後味のいい映画ではないけど、
なぜか達成感のようなものが残って、
エンドロールが終わった後に、
まるで演奏会のアンコールを見た後みたいに、
拍手をしたくなってしまいました。









とはいえ、やっぱりニナには白鳥が似合うし、
ナタリー・ポートマンはエロくない(笑)
posted by おくさま at 22:50| Comment(4) | TrackBack(0) | 今日の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いいレヴューですな!


そしてかのウィノナ女史がどこに何の役で出てたのかが無償に気になる・・・


だって今の今まで彼女のこと忘れてたし!
Posted by しぃぶ at 2011年05月20日 19:09
ウィノナ・ライダーは、なんかゴシップがいろいろあるんだそうだね〜。
知りませんでした。
まったく、当時のイメージはなくて、
エンドロールで、え!てなったもん。
重要な役でしたよ。

レビューというより、
この映画を通して、自分の取り組み方のいい加減さを再確認、という感じですわ(笑)
Posted by パスピエ at 2011年05月20日 22:50
いつもながら 
入魂のレビューです。
ほんと、
読んでて、
やはり
女性にしか書けない鑑賞だとか
現実に「きちんと」舞台に立っているパスピエさんならではの文章と思いました。
Posted by sugarball at 2011年05月22日 01:51
レビューとは言えないような、非常に個人的な感想なんで(笑)
しかも、ヘタレのくせに舞台に乗ってる私の。
これが、血を吐くような努力をしてる人のレビューなら、
全く違うものになるんじゃないでしょうかね。
Posted by パスピエ at 2011年05月22日 20:27
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